やすやすとチェンマイ暮らし

...チェンマイに暮らす中で、日々の出来事や個人の想いを綴っています。

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ノーイ先生

このところニュースでは、一人の女性をよく見かける。
「ครูน้อย」(クルー・ノーイ)、ノーイ先生。
現在67才、約30年前からバンコクにある自宅を中心に、
恵まれない子供たちの面倒を見ている。
72人の子供を支援しているが、家に泊まり込んでいる子は18人で、
他の子は、両親のいる近所の子供たちが朝食を食べに来ていた。

過去には社会開発に貢献していると賞までもらったのだが、
今回、報道されているのは、1日5万バーツの利子が払えず、
高利貸しとの借金返済の交渉に対して、警察に助けを求めたものだ。
約20人の高利貸しから借りた総額が800万バーツ近くになるらしい。

子供たちのために1ヶ月20万バーツの経費がかかっていたという。
ある高利貸しのインタビューでは、この施設への寄付金を
自分の土地購入や実の息子の車購入に使ったという告発があり、
本人は否定し、自分の私腹を肥やすために寄付を使ったことはなく、
あくまでも子供たちのためにだけ使ったと反論していた。

寄付金をもらった時は領収書を発行していたそうだが、
そのお金で何を購入したか細かな帳簿を一切つけていなかった。
ノーイ先生が全てを取り仕切るというワンマン経営で、
利子を返済するために、また他から借りるという、
まさにサラ金地獄である。
インタビューの中で、サッカーのスパイク購入が1足1,200バーツ、
子供たちがコンサートに行きたいと言えば、
ワゴン車をチャーターしたこともあるそうだ。

社会開発福祉局も、子供の食費として月1万バーツの支援をし、
政府の児童保護施設に引き取ると支援の手を差し伸べたのだが、
それさえも断って、自分で面倒を見ると言っていたそうだ。
なぜ借金をしてまで、子供たちの面倒を見なければならなかったのか。

今は、国家警察本部付の報道官が立ち会い、高利貸しとの交渉中で、
利子の返済免除や元金の一部帳消しなどが進み、
報道されてからは、一般の人からの寄付金も集まり出したようだ。

マスコミなどの論調だと、子供のために献身的に活動してきた女性が、
高利貸しにお金を借りてまでも、一人でその負担を背負ってきた、
と同情的な報道が目立っており、そういう方向に流れています。

実際、ノーイ先生の支援を受けて大学まで出た子は、
「ノーイ先生がいなければ、今の自分は存在しない。」と
インタビューに答え、感謝して、今でも慕っているのも事実だ。
たとえこれまでの業績がどうであれ、自らの能力を顧みず、
思いだけで子供を受け入れてしまうのは、
かえって無責任ではないだろうか。

なぜこれ程借金が膨れあがるまで、誰にも相談できなかったのか、
ということ自体が問題で、そのままにしては何の解決にもならない。

ここは感情的にならず、
もっと客観的にノーイ先生の活動を検証しなければ、
今回寄付が集まり、政府が支援策を出して
借金が帳消しになったとしても、
それは根本的な問題解決にはならないと思う。


当初は「มูลนิธิ」(ムーニティ)財団と報道されていましたが、
どうもまだ登録をしていないようです。
もし財団登録をしていたら、当然、理事会があり、
収支を細かく記録し、外部の会計監査も受けなければなりません。

他の子供の施設を運営するNGO関係者からは、
厳しい意見も出てきているようです。まあ当たり前なのですが。
「与えるだけではなく、子供の自立を促すべきだ。」
「どの子に、どんな支援が必要なのかを、見極めるべきだ。」
「もし子供の面倒を見きれないのなら、他の機関や施設に連絡をとり、
 子供を預けるといった連携が必要ではないか。」などなどです。
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