やすやすとチェンマイ暮らし

...チェンマイに暮らす中で、日々の出来事や個人の想いを綴っています。

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少女ウィウの人生

いつものように夜のニュースを見ながら、チャンネルを変えると、そこには一人の女の子が映し出された。番組の途中であったが、そのまま画面に見入ってしまった。

以前からもたまに見ることはあったタイのドキュメンタリー番組。
「คนค้นตน」、カタカナ表記にしてしまうと、コンコントンと何かの擬音に聞こえてしまう。

「คน」は“人”、「ค้น」は“探す”、「ตน」は“自分自身”、そのまま直訳してしまうと“自分を探している人”ということになるが、連れ合いに聞いてみると“他人とは違う生き方の人”という意味だそうだ。

これまでも黙々と木を植える人や障害を持ちながら懸命に生きる人、
そんな人達の人生を伝えており、番組で取り上げた人が絵本にもなっている。

たまたま途中から見た番組の中で、ナレーションが、2才の時から昼間は一人で部屋に閉じこめられ、もう10年が過ぎていると語る。父親、母親、一人娘の3人家族は、狭い借家暮らしをしていて、両親が働きに出ている間、少女はずっと部屋で一人で過ごしている。母親は自転車店で掃除などをして、1日100バーツの日当を受け取る。働き始めたころは1日80バーツだったが、この3年ぐらい前に100バーツに値上がり、そこに勤めてもう11年になる。昼食は、毎日、同じ店で1杯10バーツの麺を食べるだけ。父親は荷物を運んだり日雇いの仕事をしているが、腰が悪く、重労働に耐えられずに、仕事が長続きしない。

仕事にあぶれた父親が12才の少女を自転車の後ろに乗せて出かけて行く。道路の中央分離帯に生えているパック・ブン(空芯菜)を親子で摘み、それを炒めてナーム・プリック(唐辛子のペースト)と食べると語る。

次の場面では、一人部屋に残った少女が
モチ米とパック・ブンを食べている。
スタッフが話しかける。
「パック・ブンの炒め物で3食も食べるの。お腹一杯になるの?」
少女は小さな抑揚のない声で答える。
「あまり食べないの。少しでもお腹一杯。」

「もっといいおかずを食べたいと思うことがある?」
「たまにあるかな。」
「そんなときはどんなおかずが食べたいの?」
「ちょっといつもよりいいおかず。」
「ウィウにとって、いいおかずってどんなの?」
「玉子焼き。」

その答えを聞いて、今自分が暮らしているこのタイで、普段、玉子焼きさえ食べられない子がいるなんて、信じがたい。

「じゃあ、おじさん(スタッフ)が卵を1トレー買ってあげるよ。」
その一言に少女は少し驚いたような表情をし、そして小さく微笑んだ。

そしてお父さんが少女を本屋に連れて行き、本を読んでいるところで終わり、続きは来週となっている。

どうしても最初から見たくてインターネットで探してみた。
26日放送分がアップされていたので、さっそく最初から見た。

少女が2才の時から、両親が働きに出ている間、部屋に置いていき、ご飯を作り置きし、外から鍵をかけていた。12才になった今では、外から鍵はかけていないが、少女自らが内から鍵をかけ、窓にはカーテンを2重につけ、人が来たらカーテンの隙間から覗いて、誰か確認してからドアを開ける。部屋にはテレビもなく、大きな音を立てることもなく、この10年間学校へ行ったこともなく、唯一の友達は、クマのぬいぐるみ。一人でクマのぬいぐるみには話しかける。
「寂しくない?」
両親は子供を愛しており、仲もよい。子供が心配だから、結果として部屋に閉じこめてきた。

続編、その後の結末は、9チャンネルで2月2日火曜日の22:15から放映される予定だ。福祉局やどこかの支援で学校へ通えるようになるのだろう、そんな展開を心から期待している。実際、過去にはこの番組で取り上げられた人に寄付が集まったこともある。絶対、次回の続きを見てみようと思う。

私自身、二人の子供の父親として、こんな女の子の人生があるのか、これが現実なのかと思うと、複雑な気持ちになる。ウィウちゃんが笑顔で学校へ通える日を望まずにはいられない。
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| 巷の世間話 | 21:17 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

親御さんに悪気はないのでしょうが、なんとも悲しい話です。田舎なら誰かが面倒をみられるのでしょうが、誰も信頼できないという都会の問題なのですね。この番組を通して女の子に救いの手が差し伸べられることを願います。2月2日の放送、私も見たいと思います。
「คนค้นตน」の山の中で暮らす親子の回を見たことがあります。トンカーオちゃんという娘さんが描いた絵が本にもなっていて買いました。彼らは今どうしてるのかなあと、ふと思いました。

| yunkao | 2010/01/31 16:44 | URL | ≫ EDIT

それに引き替えうちの息子達ときたら、
モノの有り難さがわかっていません。
当たり前のようにあるモノは、
きっと、無くなってみないとわからないのでしょうね。

| ポーヤス | 2010/01/31 16:59 | URL |















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